永住権と帰化の違いについて

長期的に安定して日本に住み続けたいと考える外国人の方にとって、「永住権」と「帰化」がその候補となります。この記事では永住権の取得と帰化の違いについて解説します。

永住権とは

  • 在留資格「永住者」を取得して、国籍は変えずに母国籍のまま外国人として日本で生活することができます。将来母国に帰国を希望される場合はこちらをお勧めします。
  • 永住権を取得すると、就労制限や在留期限がなくなり、在留資格が取り消されない限り日本に住み続けることができます。ただし、日本の戸籍や日本のパスポートは取得できません。

帰化とは

  • 新たに日本国籍を取得して日本人になることです。これにより日本人と同等の権利を取得することができます。ただし、日本は二重国籍を認めていないため、日本国籍を取得した際は原則、母国籍を失います。
  • 日本国籍を取得すると、日本の戸籍とパスポートを取得することができます。

永住権と帰化の比較

永住権 
(在留資格「永住者」) 
帰化
国籍母国籍日本国籍
パスポート母国日本
日本戸籍なしあり
選挙権なしあり
在留カードあり (在留期限なし) なし
申請条件・原則10年居住し5年就労 (日本人・永住者と結婚した場合は3年婚姻生活し1年居住) ・原則5年居住し3年就労
(日本人と結婚した場合は3年婚姻生活し1年居住 または3年居住し婚姻)
申請先出入国在留管理局法務局
申請取次(申請の代行)できるできない
審査期間6か月~1年程度1年程度
許可率50~60%80~90%

よくある質問

  • 永住権と帰化どちらが難しいですか。

永住権の方が、条件が厳しく許可率も低いことから、永住権の方が帰化よりも難しいと言えます。

  

  • 永住申請と帰化申請は同時にできますか。
    どちらも要件を満たしていれば、永住申請の申請先は入管で、帰化申請は法務局なので手続き上は両方を同時に申請することは可能ですが、「この人は何をしたいのか」と疑問に思われて両方不許可になる可能性があるため、同時申請はお勧めしません。

もちろん永住権を取得した後に帰化申請を行うのであれば問題はありません。

終わりに

この記事では、永住権の取得と帰化の違いについて解説しました。ともに一長一短がありますが、帰化は母国籍を失うためその人のアイデンティティにも関わり、慎重に検討されることをお勧めします

関連記事

keyboard_arrow_up

0523078690 問い合わせバナー 無料相談について